2011年03月27日

EXETER 1859 ~152年前のスプーン~

こうして一本の古いスプーンを手にして、その歴史を辿ってみると面白い発見がある。
スプーンの裏にある刻印から、これが1859年にイギリスのエクセターという街で鑑定されたことが読み取れる。

EXETER 1859 ~152年前のスプーン~


ここエクセターのASSAY OFFICE(アッセイオフィス:試金鑑定所)でホールマーク(刻印)が押されていたのは1570年から1882年の312年間だ。
この数百年の間にどれだけの銀製品が作られ、消えていっただろう。
ロンドンやシェフィールドのように現在でもアッセイオフィスが稼働しているところに比べ、現存しているエクセター製の数は少ない。そのためエクセター製の銀製品は稀少価値があると言われているのだろう。

※ ASSAY OFFICE(試金鑑定所):イギリスのホールマーク(刻印)を管理する公的機関

1859年といえば、この年の6月に第二次イタリア独立戦争(イタリア統一戦争)、マジェンタの戦いがあったと学校で習った記憶がある。

マジェンタの戦いで思い出したが、面白いエピソードがある。

この戦いで勝利したサルデーニャ・フランス連合のズワーブ兵が着ていた制服が赤紫色だったことから、この色を地名にちなんで「マジェンタ」と呼ぶようになり、これがトナーやインクなどの色「マゼンタ」の由来になっているという。

マジェンタ(Magenta)はイタリア共和国ロンバルディア州ミラノ県にあるコムーネ(街)のひとつで、この街の起源はローマ時代。その名称の由来は「皇帝マクセンティウスの野営」という意味の”Castra Maxentia”からきているのだそうだ。

なるほど。そういえば以前からこの色が何故「マゼンタ」なのかPIPPOの中で繋がっていなかったが、そういうことだったのか。
スプーンからはだいぶ話がズレたが、これで一つ疑問が解決した。

さぁて、今日はこのスプーンで何をいただこうかな♪


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Posted by pippo at 11:00│Comments(0)アンティークシルバー
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