2011年05月14日

アレクサンダーグラッパ

先週、神田でのイタリア語レッスンの前に、丸ビルの明治屋に立寄った。
店の奥には洋酒コーナーがあり、世界中からやってきたワインやら蒸留酒やらが所狭しと並んでいる。

その一角に丸ビルでの創業当時、専属ソムリエが買いつけてきたというヴィンテージものが並んだコーナーがある。
その中にあったのが、このBottega Grappa Alexander シリーズのグラッパ。
これはボッテガ社のグラッパ・アレクサンダーシリーズ”Bottega Grappa Alexander”のひとつだ。

アレクサンダーグラッパ


ひとつひとつ吹きガラスでつくらている繊細なムラーノガラスはそれぞれに表情が違い、コレクターズアイテムにもなっているほどだ。
このボッテガ社のアートボトルは、ヴェネツィアガラスの専任職人によるもので、その生産量は限られているらしい。

今回見つけてきたものは「キューブ」という名前のついた四角い容器に入ったグラッパ。
口のところに施してあるロウを剥がして、コロンとしたシルバーのキャップをつけるのだ。

通常であれば5千円を超える値がつくものだが、明治屋のソムリエさんが「ヴィンテージものなので、お好きな方にどうぞ」ということで、なんと!税込1050円で提供してくださった。
今なら、まだ若干の在庫があるはずだ。

ソムリエの勉強をするために留学をしていたというソムリエさんからはニーズを的確に捉えたアドバイスをいただけるので、彼女を慕って買い物をしているお客さんも多い。


【Un po' di piu'!】

○ヴェネツィアガラスについて

資源を自国で産出できないヴェネツィア共和国は、ヴェネツィアガラスの技術が他国に漏れることを恐れて強力な保護政策を取り、1291年には全ての工房をムラーノ島へ強制移住させたという。
ヴェネツィアガラスの製造法は門外不出の秘儀とされ、今もその伝統が受け継がれている。
しかし、このような厳しい保護政策下にあっても逃げ出す職人は後を絶たず、各地に散らばってガラス技術を伝えた。
これらの職人によって他の地域で作られたヴェネツィア様式のガラスはファソン・ド・ヴニーズ(仏)と呼ばれている。

○グラッパについて

グラッパ ”la grappa” は、イタリア特産の蒸留酒でブランデーの一種だ。
北イタリアでつくられているものが多く、特にトレンティーノ・アルト・アディジェ州”Trentino Alto Adige”のものが有名だ。
これは葡萄の搾りかすを発酵させたアルコールを蒸留して作られ、その多くは樽熟成を行わないので無色透明で葡萄の香りを程よく残している。アルコール度数は30~60度と高めだが、北イタリアでは食後酒として親しまれている。

そういえば、トレンティーノに住む伯父はフィレンツェの実家に来るたびに自家製のグラッパを持ってきてくれていたが、実はPIPPOはグラッパが苦手なのだ。伯父には内緒だが・・・


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Posted by pippo at 12:02│Comments(0)イタリア
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