Diario di PIPPO ~ピッポの日記~
https://diario.tsukuba.ch
イタリア人pippoの日々を綴ります。みなさん遊びにきてくださいね!
ja
pippo
2012-03-31T19:23:31+09:00
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スコップ型のキャディスプーン!
https://diario.tsukuba.ch/e160086.html
PIPPOの家には、デザインの面白い小さなスプーンが幾つかある。
これらの正体はキャディスプーン(茶葉の計量用のスプーン)だ。
その中にスコップの形をしているものがある。
スコップ型はバーミンガムで多く製造されているデザインで、他の地域ではあまり見かけない。その形状から、すぐにバーミンガム製であることが分かるらしい。
かなり古いスプーンだが、なんとこの小さなスプーンには5つもの刻印がついているではないか!
これらの刻印から次のような情報を読み取ることができる。
Standard Mark :銀純度刻印 ライオン(スターリングシルバー)
Assay Mark :産地刻印 イカリ(バーミンガム)
Date letter :年号刻印 C (1826年製造表示の C )
Maker's Mark :製造工房 IB( John Bettridge )
DutyMark :ウィリアム国王 4世 (ジョージアン)
特にDutyMark(納税マーク:国王ウィリアム四世の横顔の刻印)がつけられているものは、英国の課税対象とされていたもので、イギリス王国に納税をした証明となるものらしい。
ハンドル部分には白蝶貝(マザーオブパール)が使われているが、この手のキャディースプーンで状態の良いものは現地(英国)でも入手が困難なのだそうだ。
カフェの粉をモカにセットするときに使ってみたいが、妻の許可が下りるはずもなく、使うことはままならないだろう・・・
これらの正体はキャディスプーン(茶葉の計量用のスプーン)だ。
その中にスコップの形をしているものがある。
スコップ型はバーミンガムで多く製造されているデザインで、他の地域ではあまり見かけない。その形状から、すぐにバーミンガム製であることが分かるらしい。
かなり古いスプーンだが、なんとこの小さなスプーンには5つもの刻印がついているではないか!
これらの刻印から次のような情報を読み取ることができる。
Standard Mark :銀純度刻印 ライオン(スターリングシルバー)
Assay Mark :産地刻印 イカリ(バーミンガム)
Date letter :年号刻印 C (1826年製造表示の C )
Maker's Mark :製造工房 IB( John Bettridge )
DutyMark :ウィリアム国王 4世 (ジョージアン)
特にDutyMark(納税マーク:国王ウィリアム四世の横顔の刻印)がつけられているものは、英国の課税対象とされていたもので、イギリス王国に納税をした証明となるものらしい。
ハンドル部分には白蝶貝(マザーオブパール)が使われているが、この手のキャディースプーンで状態の良いものは現地(英国)でも入手が困難なのだそうだ。
カフェの粉をモカにセットするときに使ってみたいが、妻の許可が下りるはずもなく、使うことはままならないだろう・・・
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アンティークシルバー
pippo
2012-03-31T19:23:31+09:00
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イギリスから届いたモノ♪
https://diario.tsukuba.ch/e158226.html
先日、注文していたことをすっかり忘れていたという荷物が届いた。
見れば、イギリスからのものだ。
いつものアレに違いない。
そう思って、妻に確認してみると、やはりそうであった。
中から出てきたのは、小さな小さなティーキャディスプーンだ。
ジョージアンのキャディスプーンだが、ホールマーク5つのうち、アッセイオフィスマークと製作者マークがなく地域が限定できない。
しかしジョージⅢ世の時代のものであれば1738年から1820年のあいだに製作されたものだろう。
8ヶ所あるアッセイオフィスから該当する年文字とそれを枠どる盾の形状を探したが、みつからない・・・
年代の古いものや、新しくても小さなものだったりすると、ホールマークが揃っていない場合があるという。
仕方がないので、イギリスの知人に問い合わせることにしたようだが、問い合わせる前に理由が判明した。
ジョージⅢ世の時代の銀器には、アッセイオフィスのマークが入っていないものがあり、希少なものらしい。
これらマークの入っていないものはすべてロンドン製であることも判明した。
この特例ホールマークのパターンは、「ジョージⅢ世の横顔」、「年文字」、「ライオンパサント」のみが押印されているようだ。
このことから、このキャディスプーンの製作年は1818年で、鑑定された場所はロンドンということになるが、どこの工房でつくられたかは不明だ。
とりあえず、アッセイオフィスと年号が判明してよかった。
見れば、イギリスからのものだ。
いつものアレに違いない。
そう思って、妻に確認してみると、やはりそうであった。
中から出てきたのは、小さな小さなティーキャディスプーンだ。
ジョージアンのキャディスプーンだが、ホールマーク5つのうち、アッセイオフィスマークと製作者マークがなく地域が限定できない。
しかしジョージⅢ世の時代のものであれば1738年から1820年のあいだに製作されたものだろう。
8ヶ所あるアッセイオフィスから該当する年文字とそれを枠どる盾の形状を探したが、みつからない・・・
年代の古いものや、新しくても小さなものだったりすると、ホールマークが揃っていない場合があるという。
仕方がないので、イギリスの知人に問い合わせることにしたようだが、問い合わせる前に理由が判明した。
ジョージⅢ世の時代の銀器には、アッセイオフィスのマークが入っていないものがあり、希少なものらしい。
これらマークの入っていないものはすべてロンドン製であることも判明した。
この特例ホールマークのパターンは、「ジョージⅢ世の横顔」、「年文字」、「ライオンパサント」のみが押印されているようだ。
このことから、このキャディスプーンの製作年は1818年で、鑑定された場所はロンドンということになるが、どこの工房でつくられたかは不明だ。
とりあえず、アッセイオフィスと年号が判明してよかった。
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アンティークシルバー
pippo
2012-03-11T19:07:24+09:00
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イギリスから届いたモノ♪
https://diario.tsukuba.ch/e156085.html
今回届いたイギリスのモノ♪
通常だと一週間、早くて4日ほどで届く荷物が、大寒波の影響で10日以上経っても届かない。
不安になりながらもロイヤルメールのトラッキングページから書留郵便の追跡ができたので状況だけは知ることができた。
状況を見ると、なんと!現地発送から一週間弱で東京に到着しているではないか!なのに何故、そこから配達されるまでにさらに一週間も要したのだろう??
まっ、そんなことは気にしてもキリがない。とにかく無事に届いてよかった。
こうして、昨日になって、ようやく荷物が届いたのだ。
箱を開けてみると、中からボウル状の物体が!これはなんだ?
聞けばビクトリアンボウルなのだそうだ。
ビクトリアンって??
そう、ビクトリアンとは荘厳華麗で重厚な装飾が特徴の19世紀後半のイギリスのビクトリア女王時代にみられた美術様式で、ビクトリア女王が治世した時代(1837~1901)のスタイルだ。
今回届いたボウルを見てみよう、確かに「荘厳華麗で重厚な装飾」が施されている。ボウルの内側にはギルディング(金箔貼り)がされ、おそらくフィンガーボウルとして使われていたものだろう。
年代は※ホールマークから1887年であることが読み取れる。確かにビクトリアン時代のものだ。
※ホールマーク:(金・銀の)純分認証印
そこで気になるのが「値段」だが、妻からは「骨董を収集している人に値段を聞くのは野暮ってもんよ」と言われているので、聞きたいけど聞けないPIPPOなのである。
通常だと一週間、早くて4日ほどで届く荷物が、大寒波の影響で10日以上経っても届かない。
不安になりながらもロイヤルメールのトラッキングページから書留郵便の追跡ができたので状況だけは知ることができた。
状況を見ると、なんと!現地発送から一週間弱で東京に到着しているではないか!なのに何故、そこから配達されるまでにさらに一週間も要したのだろう??
まっ、そんなことは気にしてもキリがない。とにかく無事に届いてよかった。
こうして、昨日になって、ようやく荷物が届いたのだ。
箱を開けてみると、中からボウル状の物体が!これはなんだ?
聞けばビクトリアンボウルなのだそうだ。
ビクトリアンって??
そう、ビクトリアンとは荘厳華麗で重厚な装飾が特徴の19世紀後半のイギリスのビクトリア女王時代にみられた美術様式で、ビクトリア女王が治世した時代(1837~1901)のスタイルだ。
今回届いたボウルを見てみよう、確かに「荘厳華麗で重厚な装飾」が施されている。ボウルの内側にはギルディング(金箔貼り)がされ、おそらくフィンガーボウルとして使われていたものだろう。
年代は※ホールマークから1887年であることが読み取れる。確かにビクトリアン時代のものだ。
※ホールマーク:(金・銀の)純分認証印
そこで気になるのが「値段」だが、妻からは「骨董を収集している人に値段を聞くのは野暮ってもんよ」と言われているので、聞きたいけど聞けないPIPPOなのである。
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アンティークシルバー
pippo
2012-02-18T09:06:48+09:00
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イギリスから届いたモノ♪
https://diario.tsukuba.ch/e151079.html
PIPPO家では、結構な量のサラダを食べる。このサラダを調味料で味付けするのだが、これらを全体に混ぜ込むのが大変・・・
そこで重宝しそうな道具が、今回届いたサラダサーバーだ。
大型サイズとあって、ずっしりと重く、PIPPOのでっかい手でも安心して使えるのが嬉しい!
ハンドル部分は手作業によるモノグラムや彫り細工が施され、ティアドロップシェイプのボウル部分はエンボス細工で装飾してあり、見た目にも美しい。
これは1895年にイギリスのシェフィールドで製作されたもので、百年以上経っているとは思えないほど減りがなく状態がいい。よほど大切に使われていたのだろう。
1895年といえば・・・
PIPPOの好きな小説、『椿姫』の作家として有名なアレクサンドル・ドゥマ・フィス(仏)が没した年である。
『椿姫』は、ドゥマ自身の悲恋の実話を小説にしたもので、1853年にはパリで戯曲版が上演され、それを観て感激したジュゼッペ・ヴェルディによってオペラ『堕落した女』=La traviata(ラ・トラヴィアータ)が作曲されたと云われている。この『ラ・トラヴィアータ』はPIPPOのお気に入りである。
※ ジュゼッペ・フォルトゥニーノ・フランチェスコ・ヴェルディ(Giuseppe Fortunino Francesco Verdi)は、イタリアを代表する作曲家で、『ラ・トラヴィアータ』の他に『ナブッコ』、『リゴレット』、『アイーダ』が代表作。
いっぽう日本は明治28年。妻の好きな樋口一葉の『たけくらべ』が雑誌に連載され始めた年だ。
PIPPOはこの物語を知らなかったけれど、妻からストーリーを教えてもらったときに胸がキュンと痛くなったのをおぼえている。「廻れば大門の見かへり柳いとながけれど、お歯黒溝に灯火うつる三階の騒ぎも手に取るが如く・・・」 妻は、美登利と信如の淡い物語の中に少女から大人に成長していく自分自身を重ね合わせていたのかもしれない。
古いものを手にしたとき、それが作られた時代にタイムスリップしてみたくなる。そんな思いから、ついつい話がそれてしまうPIPPOであった。
そこで重宝しそうな道具が、今回届いたサラダサーバーだ。
大型サイズとあって、ずっしりと重く、PIPPOのでっかい手でも安心して使えるのが嬉しい!
ハンドル部分は手作業によるモノグラムや彫り細工が施され、ティアドロップシェイプのボウル部分はエンボス細工で装飾してあり、見た目にも美しい。
これは1895年にイギリスのシェフィールドで製作されたもので、百年以上経っているとは思えないほど減りがなく状態がいい。よほど大切に使われていたのだろう。
1895年といえば・・・
PIPPOの好きな小説、『椿姫』の作家として有名なアレクサンドル・ドゥマ・フィス(仏)が没した年である。
『椿姫』は、ドゥマ自身の悲恋の実話を小説にしたもので、1853年にはパリで戯曲版が上演され、それを観て感激したジュゼッペ・ヴェルディによってオペラ『堕落した女』=La traviata(ラ・トラヴィアータ)が作曲されたと云われている。この『ラ・トラヴィアータ』はPIPPOのお気に入りである。
※ ジュゼッペ・フォルトゥニーノ・フランチェスコ・ヴェルディ(Giuseppe Fortunino Francesco Verdi)は、イタリアを代表する作曲家で、『ラ・トラヴィアータ』の他に『ナブッコ』、『リゴレット』、『アイーダ』が代表作。
いっぽう日本は明治28年。妻の好きな樋口一葉の『たけくらべ』が雑誌に連載され始めた年だ。
PIPPOはこの物語を知らなかったけれど、妻からストーリーを教えてもらったときに胸がキュンと痛くなったのをおぼえている。「廻れば大門の見かへり柳いとながけれど、お歯黒溝に灯火うつる三階の騒ぎも手に取るが如く・・・」 妻は、美登利と信如の淡い物語の中に少女から大人に成長していく自分自身を重ね合わせていたのかもしれない。
古いものを手にしたとき、それが作られた時代にタイムスリップしてみたくなる。そんな思いから、ついつい話がそれてしまうPIPPOであった。
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アンティークシルバー
pippo
2012-01-08T01:24:52+09:00
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イギリスから届いたモノ♪
https://diario.tsukuba.ch/e146025.html
今回届いたのは、小ぶりで使いやすそうな紅茶の茶葉を入れる道具。
道具の名は「ティーキャディー」というのだと、妻が教えてくれた。
ん?茶筒のことか? どうやら紅茶を入れる専用のものらしい。
なるほど!だから茶葉の量をはかるスプーンをキャディースプーンというのか!
お茶といえば、イギリスには最初は薬(緑茶)として入ってきたようだ。やがて18世紀中期になると紅茶が主流となり、ポピュラーな飲み物となっていったようだ。それでもまだ上流階級の者だけが口にできる貴重なものだったらしく、そのためか当時は茶葉をティーキャディーに入れ、さらに専用の箱に入れて鍵をかけていたようだ。
1895年に英国・シェフィールドで製作された今回のティーキャディーは、茶葉が比較的手に入りやすくなった頃のものだが、100年以上経っているとは思えないほど重量もあり、傷やへこみもない状態で美しい。よほど大切に使われていたのだろう。
どうやら、今回PIPPO家にやって来たティーキャディーもコレクション棚に直行のようだ。
道具の名は「ティーキャディー」というのだと、妻が教えてくれた。
ん?茶筒のことか? どうやら紅茶を入れる専用のものらしい。
なるほど!だから茶葉の量をはかるスプーンをキャディースプーンというのか!
お茶といえば、イギリスには最初は薬(緑茶)として入ってきたようだ。やがて18世紀中期になると紅茶が主流となり、ポピュラーな飲み物となっていったようだ。それでもまだ上流階級の者だけが口にできる貴重なものだったらしく、そのためか当時は茶葉をティーキャディーに入れ、さらに専用の箱に入れて鍵をかけていたようだ。
1895年に英国・シェフィールドで製作された今回のティーキャディーは、茶葉が比較的手に入りやすくなった頃のものだが、100年以上経っているとは思えないほど重量もあり、傷やへこみもない状態で美しい。よほど大切に使われていたのだろう。
どうやら、今回PIPPO家にやって来たティーキャディーもコレクション棚に直行のようだ。
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アンティークシルバー
pippo
2011-11-15T22:25:21+09:00
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サーバー&フォーク
https://diario.tsukuba.ch/e139369.html
イギリスから届いた銀器の中に、あまり使用感のないサーバーとフォークを見つけた。
それは目立った傷もなく、とても91年前に製造されたモノとは思えないほどに斬新なデザインの銀器だ。
ホールマーク(刻印)を見れば、1920年製造であることが確認できるが、それにしてもキレイだ。
1920年は大正9年にあたる。
90年以上も磨きをかけていれば多少の減りがあり重量も軽くなっているだろうが、ずっしりと重い。
製造当初はもっと重かったのだろう。
アッセイオフィスはロンドン。
刻印のライオンヘッドがその証だ。
ハンドル部分はブライトカットで装飾されたオールドイングリッシュパターン。
スプーンのボウル部分は珍しい円形のヘラ状になっているのが面白い。
デザート用のサーバー&フォークとして重宝しそうだ。
妻の留守中にこっそり使わせてもらうことにしよう。
それは目立った傷もなく、とても91年前に製造されたモノとは思えないほどに斬新なデザインの銀器だ。
ホールマーク(刻印)を見れば、1920年製造であることが確認できるが、それにしてもキレイだ。
1920年は大正9年にあたる。
90年以上も磨きをかけていれば多少の減りがあり重量も軽くなっているだろうが、ずっしりと重い。
製造当初はもっと重かったのだろう。
アッセイオフィスはロンドン。
刻印のライオンヘッドがその証だ。
ハンドル部分はブライトカットで装飾されたオールドイングリッシュパターン。
スプーンのボウル部分は珍しい円形のヘラ状になっているのが面白い。
デザート用のサーバー&フォークとして重宝しそうだ。
妻の留守中にこっそり使わせてもらうことにしよう。
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アンティークシルバー
pippo
2011-09-15T22:58:28+09:00
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シェル型のソルトディッシュ♪
https://diario.tsukuba.ch/e137374.html
1895年シェフィールド製(英国)の小さなソルトディッシュは、シェルの形をして内側には金のギルディングが施され、塩による銀の腐食を防いだ作りになっている。
小ぶりだが、不思議と存在感がある。
現在でも無くてはならない大切な塩だが、それは我々にとって「あって当たり前」の存在になっている。
しかし、かつて塩の価値は高く、それを入れる容器には鍵がかけられていたほどである。さらに、それらの容器は金や銀でつくられ、富や身分の高さの象徴とされていたようだ。
こうして豪華な容器に入れられた塩は、やがて食卓に招かれた客の前に置かれるようになり、その塩が置かれた場所を基点に、主(あるじ)が座る側を上座"above the salt"、反対側が下座"below the salt"とされ、その慣習は現在に受け継がれている。
ちなみにイタリアには上座と下座の概念がなく、"sedersi a capotavola"「テーブルの頭の方に座る」という表現が使われている。
中世になると塩は宗教的な象徴となり、特別な役割を持つようになっていった。
塩は神(=キリスト)とされ、その容器には神が宿ると考えられていたため、食卓で容器が横倒しになることは忌み嫌われていたようだ。
このことは、レオナルド・ダ・ヴィンチの絵画「最後の晩餐」からも確認することができる。
そこには、裏切り者のユダの腕で倒された容器から塩がこぼれている様子が描かれている。
とはいえ、レオナルド・ダ・ヴィンチがそれを意図して描いたかどうかは定かではない。 Vangelo(ヴァンジェロ:キリストの物語)にも、そのことについては書かれていないようだ。
こんな小さなソルトディッシュから、いろいろなことが見えてくる。 そこがアンティークの面白さなのかもしれない。
小ぶりだが、不思議と存在感がある。
現在でも無くてはならない大切な塩だが、それは我々にとって「あって当たり前」の存在になっている。
しかし、かつて塩の価値は高く、それを入れる容器には鍵がかけられていたほどである。さらに、それらの容器は金や銀でつくられ、富や身分の高さの象徴とされていたようだ。
こうして豪華な容器に入れられた塩は、やがて食卓に招かれた客の前に置かれるようになり、その塩が置かれた場所を基点に、主(あるじ)が座る側を上座"above the salt"、反対側が下座"below the salt"とされ、その慣習は現在に受け継がれている。
ちなみにイタリアには上座と下座の概念がなく、"sedersi a capotavola"「テーブルの頭の方に座る」という表現が使われている。
中世になると塩は宗教的な象徴となり、特別な役割を持つようになっていった。
塩は神(=キリスト)とされ、その容器には神が宿ると考えられていたため、食卓で容器が横倒しになることは忌み嫌われていたようだ。
このことは、レオナルド・ダ・ヴィンチの絵画「最後の晩餐」からも確認することができる。
そこには、裏切り者のユダの腕で倒された容器から塩がこぼれている様子が描かれている。
とはいえ、レオナルド・ダ・ヴィンチがそれを意図して描いたかどうかは定かではない。 Vangelo(ヴァンジェロ:キリストの物語)にも、そのことについては書かれていないようだ。
こんな小さなソルトディッシュから、いろいろなことが見えてくる。 そこがアンティークの面白さなのかもしれない。
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アンティークシルバー
pippo
2011-08-28T14:42:57+09:00
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これ、なに?
https://diario.tsukuba.ch/e135617.html
妻のコレクションにスプーンの形をした不思議な道具がある。
その形状は、スプーンのボウル部分に透かし模様が施され、柄は細長く、その尖端は槍のようになっている。
最初にこれを見たとき、てっきりオリーブの実を掬うモノだと思ったPIPPO。
この道具について妻に聞いてみたところ、かつて紅茶を楽しむために欠かせない道具だったのだという。
ここで素朴な疑問が湧いてきた。「かつて~だった」? なぜ過去形なのだ?
今は使われていないってことか?
イギリスといえばアフタヌーンティーの習慣があるが、そう言われてみれば、使われている道具の中にコレが見当たらないような気がする。
名前すら知らないこの道具。
いつごろ、どんなふうに使われていたのだろうか。
その名を「モートスプーン」または「モートストレーナー」といい、イギリスで紅茶の習慣が始まった17世紀後半に使われていたものらしい。
これは当時の茶道具セットにモートスプーンが入っていたことから、そう推測されている。
どんな使われ方をしていたのか調べてみると、そこには当時の茶葉事情が関係していた。
当時のお茶の品質はあまり良いとはいえず、茶葉の大きさもバラバラで、ちりやほこりもかなり混じっていたようだ。
そこで活躍したのが、このモートスプーンだったらしい。
透かし模様が入ったボウルの部分で、注いだ茶の表面に浮かんだちりやほこりを含んだ茶葉を掬い、柄の尖端でポットの穴に詰まった茶殻をつついて掃除をしたのだそうだ。
やがて18世紀後半になると、モートスプーンに代わって茶漉し「ティーストレイナー」が登場し、モートスプーンは作られることがなくなったと言われている。
こうした事情から17~18世紀のわずかな期間にしか製造されなかったため、今では現存数の少ない希少な歴史的道具になっているというわけか。
なるほど。紅茶の歴史もなかなかオモシロイものだ。
こうして意外なところから茶漉しの歴史を知ることになったPIPPOであった。
その形状は、スプーンのボウル部分に透かし模様が施され、柄は細長く、その尖端は槍のようになっている。
最初にこれを見たとき、てっきりオリーブの実を掬うモノだと思ったPIPPO。
この道具について妻に聞いてみたところ、かつて紅茶を楽しむために欠かせない道具だったのだという。
ここで素朴な疑問が湧いてきた。「かつて~だった」? なぜ過去形なのだ?
今は使われていないってことか?
イギリスといえばアフタヌーンティーの習慣があるが、そう言われてみれば、使われている道具の中にコレが見当たらないような気がする。
名前すら知らないこの道具。
いつごろ、どんなふうに使われていたのだろうか。
その名を「モートスプーン」または「モートストレーナー」といい、イギリスで紅茶の習慣が始まった17世紀後半に使われていたものらしい。
これは当時の茶道具セットにモートスプーンが入っていたことから、そう推測されている。
どんな使われ方をしていたのか調べてみると、そこには当時の茶葉事情が関係していた。
当時のお茶の品質はあまり良いとはいえず、茶葉の大きさもバラバラで、ちりやほこりもかなり混じっていたようだ。
そこで活躍したのが、このモートスプーンだったらしい。
透かし模様が入ったボウルの部分で、注いだ茶の表面に浮かんだちりやほこりを含んだ茶葉を掬い、柄の尖端でポットの穴に詰まった茶殻をつついて掃除をしたのだそうだ。
やがて18世紀後半になると、モートスプーンに代わって茶漉し「ティーストレイナー」が登場し、モートスプーンは作られることがなくなったと言われている。
こうした事情から17~18世紀のわずかな期間にしか製造されなかったため、今では現存数の少ない希少な歴史的道具になっているというわけか。
なるほど。紅茶の歴史もなかなかオモシロイものだ。
こうして意外なところから茶漉しの歴史を知ることになったPIPPOであった。
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アンティークシルバー
pippo
2011-08-11T08:53:41+09:00
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シルバーのルージュポット♪
https://diario.tsukuba.ch/e133767.html
今日は朝から妻の機嫌がいい。
どうしたのだろう???
たいていは、機嫌がわるくてどうしたのだろうと心配するのだろうが、妻の場合は逆で、機嫌がよいと「どこか具合がわるいのか」と思ってしまうほどだ。
実際に静かで素直なときは、どこか体の調子がわるく、病院行きになる場合がほとんどなのだ。
今回は体調がわるくて機嫌がいいわけではなかったようなので一先ず安心。
機嫌のよいわけは、どうやらコレのようだ。
「アンティークシルバーのルージュポット」
1900年イギリス・チェスター製、メーカーはJDWD。
3.3cm×2.9cm
チェスター製の刻印が入った小さなルージュポットは111年も経っているものとは思えないほど傷みが少なく、美しい。
きっと大切に使われていたのだろう。
蓋の内側には純銀の上に純金をコーティングするギルディングも施され、クリーム等を入れられる作りになっている。
これならハンドグリームを持ち歩くのに便利だ。
しかし、どうやらこれもコレクションケース行きのようだ。
今回購入したお店はこちら!
BAU ANTIQUES(兵庫)
http://www.bau-antiques.com/
どうしたのだろう???
たいていは、機嫌がわるくてどうしたのだろうと心配するのだろうが、妻の場合は逆で、機嫌がよいと「どこか具合がわるいのか」と思ってしまうほどだ。
実際に静かで素直なときは、どこか体の調子がわるく、病院行きになる場合がほとんどなのだ。
今回は体調がわるくて機嫌がいいわけではなかったようなので一先ず安心。
機嫌のよいわけは、どうやらコレのようだ。
「アンティークシルバーのルージュポット」
1900年イギリス・チェスター製、メーカーはJDWD。
3.3cm×2.9cm
チェスター製の刻印が入った小さなルージュポットは111年も経っているものとは思えないほど傷みが少なく、美しい。
きっと大切に使われていたのだろう。
蓋の内側には純銀の上に純金をコーティングするギルディングも施され、クリーム等を入れられる作りになっている。
これならハンドグリームを持ち歩くのに便利だ。
しかし、どうやらこれもコレクションケース行きのようだ。
今回購入したお店はこちら!
BAU ANTIQUES(兵庫)
http://www.bau-antiques.com/
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アンティークシルバー
pippo
2011-07-23T11:37:55+09:00
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イギリスから届いたモノ♪
https://diario.tsukuba.ch/e125019.html
今回、イギリスから届いたピクルスフォークは、スコットランドの花「アザミ」をデザインしたもので、花弁の部分には、それぞれアメジストとアンバー色のカットガラスが使用され、花托の部分はマルカジットがキラキラと輝いている。
柄とフォークの先はスターリングシルバーだ。
マルカジットとは黄鉄鉱石のことで、ダイヤモンドの代用として18世紀中期ごろから使われるようになり、6面体にカットすることでダイヤモンドとは異なった独特の輝きをもち、特に20世紀初期にはかなりの種類の装身具が作られていたようだ。
刻印から製造年は1911年、アッセイオフィスはチェスターだということが読み取れた。
今から100年も前のモノとは思えないほど、使用感がなく状態がよいのが嬉しい。
花弁部分のガラスも傷や割れがなく美しい。
イタリアの漬物 ”オリーブの実”を食べるのに丁度よい大きさのピクルスフォークだ。
いつものオリーブも、こんなフォークでいただくとオシャレに思える。
しかーし!これも妻のコレクションであるため、即効コレクション棚行きとなった・・・
柄とフォークの先はスターリングシルバーだ。
マルカジットとは黄鉄鉱石のことで、ダイヤモンドの代用として18世紀中期ごろから使われるようになり、6面体にカットすることでダイヤモンドとは異なった独特の輝きをもち、特に20世紀初期にはかなりの種類の装身具が作られていたようだ。
刻印から製造年は1911年、アッセイオフィスはチェスターだということが読み取れた。
今から100年も前のモノとは思えないほど、使用感がなく状態がよいのが嬉しい。
花弁部分のガラスも傷や割れがなく美しい。
イタリアの漬物 ”オリーブの実”を食べるのに丁度よい大きさのピクルスフォークだ。
いつものオリーブも、こんなフォークでいただくとオシャレに思える。
しかーし!これも妻のコレクションであるため、即効コレクション棚行きとなった・・・
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アンティークシルバー
pippo
2011-05-11T22:55:38+09:00
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NONNA 1916 e EXETER 1859
https://diario.tsukuba.ch/e121446.html
前回と同じ種類のエクセタースプーンが仲間に加わった。
1859年にエクセターで刻印されたものだ。
セットものがバラで市場に出ていたのだろうか、偶然にも※モノグラムが同じものだった。
こんな偶然があろうとは、嬉しい驚きだった。
さらにこのスプーンのモノグラムは稀と言われている3文字の組み合わせになっている。
※モノグラム(monogram):2つの文字を組み合わせた記号(稀に3文字もある)
このスプーンが作られれてから57年後の1916年に妻のおかあさんのおかあさん。
つまりノンナ(おばあちゃん)が誕生した。
ノンナが生まれた1916年とはどんな年だったのだろうか。
日本は大正5年。
ノンナが生まれた10月には明治製菓が創立した。
当時の社名は「東京菓子」だったようだ。
ミルクチョコレートが発売されたのが大正15年。ノンナが10歳のとき。
しかし高級菓子であったチョコレートを口にできたのは一部の富裕層のみだっただろう。
これはイタリアでも同じだ。
激動の時代を生き抜いてきたノンナ。
そんな彼女は強く逞しい女性だったに違いない。
ノンナは外国人であるPIPPOを快く受け入れてくれて、いつも優しかった。
PIPPOは、そんなノンナが大好きだった。
そのノンナは昨日、94歳で人生の幕を閉じた。
大震災から約一ヶ月後の4月8日に。
その顔は眠るように安らかだった。
1859年にエクセターで刻印されたものだ。
セットものがバラで市場に出ていたのだろうか、偶然にも※モノグラムが同じものだった。
こんな偶然があろうとは、嬉しい驚きだった。
さらにこのスプーンのモノグラムは稀と言われている3文字の組み合わせになっている。
※モノグラム(monogram):2つの文字を組み合わせた記号(稀に3文字もある)
このスプーンが作られれてから57年後の1916年に妻のおかあさんのおかあさん。
つまりノンナ(おばあちゃん)が誕生した。
ノンナが生まれた1916年とはどんな年だったのだろうか。
日本は大正5年。
ノンナが生まれた10月には明治製菓が創立した。
当時の社名は「東京菓子」だったようだ。
ミルクチョコレートが発売されたのが大正15年。ノンナが10歳のとき。
しかし高級菓子であったチョコレートを口にできたのは一部の富裕層のみだっただろう。
これはイタリアでも同じだ。
激動の時代を生き抜いてきたノンナ。
そんな彼女は強く逞しい女性だったに違いない。
ノンナは外国人であるPIPPOを快く受け入れてくれて、いつも優しかった。
PIPPOは、そんなノンナが大好きだった。
そのノンナは昨日、94歳で人生の幕を閉じた。
大震災から約一ヶ月後の4月8日に。
その顔は眠るように安らかだった。
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アンティークシルバー
pippo
2011-04-09T21:37:31+09:00
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EXETER 1859 ~152年前のスプーン~
https://diario.tsukuba.ch/e120199.html
こうして一本の古いスプーンを手にして、その歴史を辿ってみると面白い発見がある。
スプーンの裏にある刻印から、これが1859年にイギリスのエクセターという街で鑑定されたことが読み取れる。
ここエクセターのASSAY OFFICE(アッセイオフィス:試金鑑定所)でホールマーク(刻印)が押されていたのは1570年から1882年の312年間だ。
この数百年の間にどれだけの銀製品が作られ、消えていっただろう。
ロンドンやシェフィールドのように現在でもアッセイオフィスが稼働しているところに比べ、現存しているエクセター製の数は少ない。そのためエクセター製の銀製品は稀少価値があると言われているのだろう。
※ ASSAY OFFICE(試金鑑定所):イギリスのホールマーク(刻印)を管理する公的機関
1859年といえば、この年の6月に第二次イタリア独立戦争(イタリア統一戦争)、マジェンタの戦いがあったと学校で習った記憶がある。
マジェンタの戦いで思い出したが、面白いエピソードがある。
この戦いで勝利したサルデーニャ・フランス連合のズワーブ兵が着ていた制服が赤紫色だったことから、この色を地名にちなんで「マジェンタ」と呼ぶようになり、これがトナーやインクなどの色「マゼンタ」の由来になっているという。
マジェンタ(Magenta)はイタリア共和国ロンバルディア州ミラノ県にあるコムーネ(街)のひとつで、この街の起源はローマ時代。その名称の由来は「皇帝マクセンティウスの野営」という意味の”Castra Maxentia”からきているのだそうだ。
なるほど。そういえば以前からこの色が何故「マゼンタ」なのかPIPPOの中で繋がっていなかったが、そういうことだったのか。
スプーンからはだいぶ話がズレたが、これで一つ疑問が解決した。
さぁて、今日はこのスプーンで何をいただこうかな♪
スプーンの裏にある刻印から、これが1859年にイギリスのエクセターという街で鑑定されたことが読み取れる。
ここエクセターのASSAY OFFICE(アッセイオフィス:試金鑑定所)でホールマーク(刻印)が押されていたのは1570年から1882年の312年間だ。
この数百年の間にどれだけの銀製品が作られ、消えていっただろう。
ロンドンやシェフィールドのように現在でもアッセイオフィスが稼働しているところに比べ、現存しているエクセター製の数は少ない。そのためエクセター製の銀製品は稀少価値があると言われているのだろう。
※ ASSAY OFFICE(試金鑑定所):イギリスのホールマーク(刻印)を管理する公的機関
1859年といえば、この年の6月に第二次イタリア独立戦争(イタリア統一戦争)、マジェンタの戦いがあったと学校で習った記憶がある。
マジェンタの戦いで思い出したが、面白いエピソードがある。
この戦いで勝利したサルデーニャ・フランス連合のズワーブ兵が着ていた制服が赤紫色だったことから、この色を地名にちなんで「マジェンタ」と呼ぶようになり、これがトナーやインクなどの色「マゼンタ」の由来になっているという。
マジェンタ(Magenta)はイタリア共和国ロンバルディア州ミラノ県にあるコムーネ(街)のひとつで、この街の起源はローマ時代。その名称の由来は「皇帝マクセンティウスの野営」という意味の”Castra Maxentia”からきているのだそうだ。
なるほど。そういえば以前からこの色が何故「マゼンタ」なのかPIPPOの中で繋がっていなかったが、そういうことだったのか。
スプーンからはだいぶ話がズレたが、これで一つ疑問が解決した。
さぁて、今日はこのスプーンで何をいただこうかな♪
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アンティークシルバー
pippo
2011-03-27T11:00:55+09:00
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ホワイトデーに届いた銀のスプーン
https://diario.tsukuba.ch/e118685.html
11日に発生した大地震、そして福島の原発事故の影響による停電。
イタリアの家族や友人からは安否確認のメールが続々と送られてくる。
そして大使館からも安否確認の連絡が毎日のように入る。
その情報によれば、宮城県では3人のイタリア人の消息がつかめていないようだ。
無事を祈りたい・・・
たてつづけに災害が起こり、今日がホワイトデーであることをすっかり失念していたPIPPO。
常磐線が運休のためTXを使って通勤している妻だが、今日は停電の影響で14:50~21:00の間、TXの運行がストップするということで午前中で仕事を切り上げて帰ってきた。
そんな妻の荷物が午前中に届いた。
中をあけてみると、銀のスプーンが入っていた。
そして小さなドロップ型のガラスパーツが添えられていた。
このガラスパーツはお店のご主人からの粋なプレゼントなのだ。
今回のスプーンは稀少なエクセター製のもので、1854年に製造されたものらしい。
PIPPOにはよくわからないが、その形状から古いものであることだけはわかった。
自分に贈り物をして喜こぶ、ちょっと変わった人だが、そんな妻が面白いと思うPIPPOであった。
・・・が! スプーンを置きざりにして何処へ行った?
あっ・・・なるほど、そこには明日の通勤のために交通情報を食い入るように見ている妻の姿があった。
イタリアの家族や友人からは安否確認のメールが続々と送られてくる。
そして大使館からも安否確認の連絡が毎日のように入る。
その情報によれば、宮城県では3人のイタリア人の消息がつかめていないようだ。
無事を祈りたい・・・
たてつづけに災害が起こり、今日がホワイトデーであることをすっかり失念していたPIPPO。
常磐線が運休のためTXを使って通勤している妻だが、今日は停電の影響で14:50~21:00の間、TXの運行がストップするということで午前中で仕事を切り上げて帰ってきた。
そんな妻の荷物が午前中に届いた。
中をあけてみると、銀のスプーンが入っていた。
そして小さなドロップ型のガラスパーツが添えられていた。
このガラスパーツはお店のご主人からの粋なプレゼントなのだ。
今回のスプーンは稀少なエクセター製のもので、1854年に製造されたものらしい。
PIPPOにはよくわからないが、その形状から古いものであることだけはわかった。
自分に贈り物をして喜こぶ、ちょっと変わった人だが、そんな妻が面白いと思うPIPPOであった。
・・・が! スプーンを置きざりにして何処へ行った?
あっ・・・なるほど、そこには明日の通勤のために交通情報を食い入るように見ている妻の姿があった。
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アンティークシルバー
pippo
2011-03-14T16:56:17+09:00
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シルバーのミニトレイ
https://diario.tsukuba.ch/e115107.html
これも妻の持ち物だが、不思議なミニトレイがある。
聞けば、セラピーカードのセッションをするときに使うのだそうだ。
あー見えて、実はセラピストだったりする。
このミニトレイには1935年にイギリスLondonで製造されたという刻印があり、さらに”R.M.D.H. pr-ro-pr Knock Out 1939 LADIES RACE”と彫られていることから、何かの勝ち抜き方式の競技に由来するものではないかと推測できる。
調べると1839年からテムズ川で行われている由緒あるロイヤル・ヘンリー・レガッタ ボートレースにレディースレースがあるのだそうだ。その副賞だったのではないかと思われ、記録ではこの年の優勝はケンブリッジのClare Collegeとある。
小さなトレイなのに猫足まで付いていて、よくできているところが気に入ったのだろう。
こうして妻のまわりにはPIPPOには理解不能なモノがあふれているのである・・・
聞けば、セラピーカードのセッションをするときに使うのだそうだ。
あー見えて、実はセラピストだったりする。
このミニトレイには1935年にイギリスLondonで製造されたという刻印があり、さらに”R.M.D.H. pr-ro-pr Knock Out 1939 LADIES RACE”と彫られていることから、何かの勝ち抜き方式の競技に由来するものではないかと推測できる。
調べると1839年からテムズ川で行われている由緒あるロイヤル・ヘンリー・レガッタ ボートレースにレディースレースがあるのだそうだ。その副賞だったのではないかと思われ、記録ではこの年の優勝はケンブリッジのClare Collegeとある。
小さなトレイなのに猫足まで付いていて、よくできているところが気に入ったのだろう。
こうして妻のまわりにはPIPPOには理解不能なモノがあふれているのである・・・
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アンティークシルバー
pippo
2011-02-13T22:35:31+09:00
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イギリスから届いたもの!
https://diario.tsukuba.ch/e114591.html
今日の正午過ぎに、郵便屋さんが荷物をかかえてやってきた。
荷物を確認するとイギリスからだった。
さては妻のモノにちがいない。
午後からは神田でイタリア語のレッスンがあるため、荷物を受け取って東京へ向かった。
帰りは妻と一緒だ。
レッスンが長引き、駅まで全速力で走って何とか目的の電車に乗ることができた。
しかし妻の機嫌がわるすぎる・・・
クタクタに疲れているうえ、全速力で走らされる羽目になり、かなりのお怒りモードのようだ。
これはマズイと思ったPIPPOは、昼間届いたイギリスの荷物のことを思い出し、妻に報告した。
すると、さっきまでの機嫌のわるさはどこへやら。
すっかりご機嫌モードとなった。
荷物さまさまである。
帰宅後、さっそく箱を開けて磨き開始。
ピッカピカになったシルバーの撮影がはじまった。
今回届いたのは、イギリスものを集めている妻には珍しくオランダ製のピアッシングサーバーだ。
何でも、オランダ製のサーバーには珍しくホールマークが刻印され、制作年代が1878年と確定でき、さらにオランダ銀器の中でもかなり古いものではないかとおもわれるところが気に入ったらしい。
今後は、料理を盛り付ける際に活躍してくれそうだ♪
荷物を確認するとイギリスからだった。
さては妻のモノにちがいない。
午後からは神田でイタリア語のレッスンがあるため、荷物を受け取って東京へ向かった。
帰りは妻と一緒だ。
レッスンが長引き、駅まで全速力で走って何とか目的の電車に乗ることができた。
しかし妻の機嫌がわるすぎる・・・
クタクタに疲れているうえ、全速力で走らされる羽目になり、かなりのお怒りモードのようだ。
これはマズイと思ったPIPPOは、昼間届いたイギリスの荷物のことを思い出し、妻に報告した。
すると、さっきまでの機嫌のわるさはどこへやら。
すっかりご機嫌モードとなった。
荷物さまさまである。
帰宅後、さっそく箱を開けて磨き開始。
ピッカピカになったシルバーの撮影がはじまった。
今回届いたのは、イギリスものを集めている妻には珍しくオランダ製のピアッシングサーバーだ。
何でも、オランダ製のサーバーには珍しくホールマークが刻印され、制作年代が1878年と確定でき、さらにオランダ銀器の中でもかなり古いものではないかとおもわれるところが気に入ったらしい。
今後は、料理を盛り付ける際に活躍してくれそうだ♪
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アンティークシルバー
pippo
2011-02-09T23:39:33+09:00
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イギリスから届いたもの!
https://diario.tsukuba.ch/e98800.html
恒例となりつつあるイギリスからの郵便物。
今回は何が届いたのだろう?
妻の帰りを待って、開封!
中から出てきたのは
「???」
これはなんだ?
スプーンに無数の穴が!!
何に使うものなのだろう。
聞けばシフタースプーンといって、
ケーキやクッキーなどの上にシュガーパウダーをかけるための道具なのだそうだ。
フムフム・・・
PIPPOは今まで茶漉しで代用していたが、今度からはこれを使うことにしよう!
しかし・・・
使い勝手はどうなんだろう。
ちゃんと均等にかかるのだろうか?
「やっぱり茶漉しがいい」ってことになる可能性は高い。
【プロフィール】
1902年 シフタースプーン シェフィールド製
メーカー「J.Rodgers & Sons」
スターとマルチーズクロスのメーカー刻印が珍しい。
もうひとつはケースに入ったシンプルなスプーンだ。
これは2000年記念に制作されたミレニアムスターリング(純銀)スプーンだそうで、ハンドルの先端にミレニアムマーク「十字に2000」の刻印が施されている。
まだ10年という新しい商品だが、ミレニアムというプレミアがついているのが魅力なのだそうだ。
【プロフィール】
2000年 ミレニアムスプーン バーミンガム製
メーカー「C.C.P」
ミレニアムマーク付
今回は何が届いたのだろう?
妻の帰りを待って、開封!
中から出てきたのは
「???」
これはなんだ?
スプーンに無数の穴が!!
何に使うものなのだろう。
聞けばシフタースプーンといって、
ケーキやクッキーなどの上にシュガーパウダーをかけるための道具なのだそうだ。
フムフム・・・
PIPPOは今まで茶漉しで代用していたが、今度からはこれを使うことにしよう!
しかし・・・
使い勝手はどうなんだろう。
ちゃんと均等にかかるのだろうか?
「やっぱり茶漉しがいい」ってことになる可能性は高い。
【プロフィール】
1902年 シフタースプーン シェフィールド製
メーカー「J.Rodgers & Sons」
スターとマルチーズクロスのメーカー刻印が珍しい。
もうひとつはケースに入ったシンプルなスプーンだ。
これは2000年記念に制作されたミレニアムスターリング(純銀)スプーンだそうで、ハンドルの先端にミレニアムマーク「十字に2000」の刻印が施されている。
まだ10年という新しい商品だが、ミレニアムというプレミアがついているのが魅力なのだそうだ。
【プロフィール】
2000年 ミレニアムスプーン バーミンガム製
メーカー「C.C.P」
ミレニアムマーク付
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アンティークシルバー
pippo
2010-10-10T11:27:43+09:00
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イギリスから届いたもの!
https://diario.tsukuba.ch/e92258.html
外出して帰宅するとポストに不在票が入っていた。
どこからだろう?
みればロンドンからだ。
ロンドンから届くものといえば、
最近では容易に察しがつくようになった。
「シルバー」だ。
しかし箱の中身の正体は不明。
いったい何に使うものなのか??
1904年 SHEFFIELD製
「トーストラック」
106年も時を経ているものとは思えないほど美しい。
冷たい光を放つシルバー。
しかし使うほどに温かみを増してくる不思議な道具だ。
これを見た「おかあさん」が、
「これじゃ8枚切りのパンじゃないと入らないじゃない」
すると妻が
「パンじゃなくてレターホルダーとして使うつもり」
なるほど。
しかし、トーストラックとしてもレターホルダーとしても使われることはなく、
コレクションケース行きとなった。
どこからだろう?
みればロンドンからだ。
ロンドンから届くものといえば、
最近では容易に察しがつくようになった。
「シルバー」だ。
しかし箱の中身の正体は不明。
いったい何に使うものなのか??
1904年 SHEFFIELD製
「トーストラック」
106年も時を経ているものとは思えないほど美しい。
冷たい光を放つシルバー。
しかし使うほどに温かみを増してくる不思議な道具だ。
これを見た「おかあさん」が、
「これじゃ8枚切りのパンじゃないと入らないじゃない」
すると妻が
「パンじゃなくてレターホルダーとして使うつもり」
なるほど。
しかし、トーストラックとしてもレターホルダーとしても使われることはなく、
コレクションケース行きとなった。
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アンティークシルバー
pippo
2010-08-09T06:58:53+09:00
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イギリスから届いたもの♪
https://diario.tsukuba.ch/e88624.html
毎月恒例となりつつあるイギリスからの荷物が届いた。
今回は手ごろな大きさの使い勝手の良さそうなデザートフォークだ。
柄の部分がアイボリー(象牙)なので手に馴染み、持ちやすいのがいい。
週末にブルーベリーケーキを焼いて、
さっそく、このフォークで食べてみたいと思う。
しかーし、、、
妻に了承を得ねばなるまい・・・
☆フォークのデータ
アイボリーハンドルフォークセット(6本)
スターリングシルバー
1936年・シェフィールド製
メーカー:Cooper Brothers & Sons
今回は手ごろな大きさの使い勝手の良さそうなデザートフォークだ。
柄の部分がアイボリー(象牙)なので手に馴染み、持ちやすいのがいい。
週末にブルーベリーケーキを焼いて、
さっそく、このフォークで食べてみたいと思う。
しかーし、、、
妻に了承を得ねばなるまい・・・
☆フォークのデータ
アイボリーハンドルフォークセット(6本)
スターリングシルバー
1936年・シェフィールド製
メーカー:Cooper Brothers & Sons
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アンティークシルバー
pippo
2010-07-06T21:39:19+09:00
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イギリスから届いたもの!~ボンボンディッシュ~
https://diario.tsukuba.ch/e78664.html
今日はちょっと変わったデザインのボンボンディッシュが届いた。
花の形をした器部分にはピアッシングと呼ばれる透かし模様が施してあり、バーミンガムらしいデザインだ。
さらに植物を模した三本足が特徴的だ。
1910年バーミンガム製。
このボンボンディッシュにはカファレルのチョコレートが入れられる予定だ。
チョコレートはおそらく今週末に到着するだろう。
たしか妻がそう言っていた。
こうしてボンボンディッシュの解説をしているが、
実は妻のコレクション。
こうしている間にも、一心不乱に銀を磨いている妻の姿が見える。
箱から出したとき、既にピカピカだったのに・・・
PIPPOにできることは寝不足にならないことを祈るだけだ。
花の形をした器部分にはピアッシングと呼ばれる透かし模様が施してあり、バーミンガムらしいデザインだ。
さらに植物を模した三本足が特徴的だ。
1910年バーミンガム製。
このボンボンディッシュにはカファレルのチョコレートが入れられる予定だ。
チョコレートはおそらく今週末に到着するだろう。
たしか妻がそう言っていた。
こうしてボンボンディッシュの解説をしているが、
実は妻のコレクション。
こうしている間にも、一心不乱に銀を磨いている妻の姿が見える。
箱から出したとき、既にピカピカだったのに・・・
PIPPOにできることは寝不足にならないことを祈るだけだ。
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アンティークシルバー
pippo
2010-04-06T23:31:57+09:00
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イギリスから届いたもの ~鳥足トング~
https://diario.tsukuba.ch/e75633.html
なぜか恒例となりつつある「イギリスから届いたもの」シリーズ。
今回は鳥の足を模ったトング(シュガーを挟む道具)が届いた。
この鳥足トングは妻がアンティークシルバーに興味を持つきっかけをつくってくれたものだという。
妻がまだ東京で暮らしていた頃の話だ。
下北沢にあった紅茶専門店にはアンティークショップも併設されていて、そこでは紅茶に因んだ銀の小道具が売られていたようだ。
そこでみつけた鳥足トングがきっかけとなり、アンティークシルバーにハマっていったらしい。
当時はシルバーに対しての知識がなく、スターリングなのかEPNS(Electric Plated on Nickel Silver)なのかも判断がつかなかったようだ。
このとき購入したのはEPNSだと知ったのは数年後のことだったらしい。
アンティークシルバーは少々値がはる。だから失敗したくない!
そんな思いから、今でも「青山の師匠」と呼ぶ大原千晴氏に師事し、アンティークシルバーの知識を深めていくうちにコレクターとなっていったようだ。
そんな妻だが、現在までスターリングシルバーの鳥足トングとの出会いがなく、今回、イギリスの知人を介して入手することができたようだ!
”バイブル”によると、これは1903年にバーミンガムで製造されたもの。
小ぶりだが、形状が独特であまり見かけないタイプのもの。
稀少性があるようだ。
来月は何が届くのだろうか・・・
今回は鳥の足を模ったトング(シュガーを挟む道具)が届いた。
この鳥足トングは妻がアンティークシルバーに興味を持つきっかけをつくってくれたものだという。
妻がまだ東京で暮らしていた頃の話だ。
下北沢にあった紅茶専門店にはアンティークショップも併設されていて、そこでは紅茶に因んだ銀の小道具が売られていたようだ。
そこでみつけた鳥足トングがきっかけとなり、アンティークシルバーにハマっていったらしい。
当時はシルバーに対しての知識がなく、スターリングなのかEPNS(Electric Plated on Nickel Silver)なのかも判断がつかなかったようだ。
このとき購入したのはEPNSだと知ったのは数年後のことだったらしい。
アンティークシルバーは少々値がはる。だから失敗したくない!
そんな思いから、今でも「青山の師匠」と呼ぶ大原千晴氏に師事し、アンティークシルバーの知識を深めていくうちにコレクターとなっていったようだ。
そんな妻だが、現在までスターリングシルバーの鳥足トングとの出会いがなく、今回、イギリスの知人を介して入手することができたようだ!
”バイブル”によると、これは1903年にバーミンガムで製造されたもの。
小ぶりだが、形状が独特であまり見かけないタイプのもの。
稀少性があるようだ。
来月は何が届くのだろうか・・・
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アンティークシルバー
pippo
2010-03-09T23:45:33+09:00