2011年08月28日

シェル型のソルトディッシュ♪

1895年シェフィールド製(英国)の小さなソルトディッシュは、シェルの形をして内側には金のギルディングが施され、塩による銀の腐食を防いだ作りになっている。

小ぶりだが、不思議と存在感がある。



現在でも無くてはならない大切な塩だが、それは我々にとって「あって当たり前」の存在になっている。

しかし、かつて塩の価値は高く、それを入れる容器には鍵がかけられていたほどである。さらに、それらの容器は金や銀でつくられ、富や身分の高さの象徴とされていたようだ。

こうして豪華な容器に入れられた塩は、やがて食卓に招かれた客の前に置かれるようになり、その塩が置かれた場所を基点に、主(あるじ)が座る側を上座"above the salt"、反対側が下座"below the salt"とされ、その慣習は現在に受け継がれている。

ちなみにイタリアには上座と下座の概念がなく、"sedersi a capotavola"「テーブルの頭の方に座る」という表現が使われている。

中世になると塩は宗教的な象徴となり、特別な役割を持つようになっていった。

塩は神(=キリスト)とされ、その容器には神が宿ると考えられていたため、食卓で容器が横倒しになることは忌み嫌われていたようだ。

このことは、レオナルド・ダ・ヴィンチの絵画「最後の晩餐」からも確認することができる。

そこには、裏切り者のユダの腕で倒された容器から塩がこぼれている様子が描かれている。

とはいえ、レオナルド・ダ・ヴィンチがそれを意図して描いたかどうかは定かではない。 Vangelo(ヴァンジェロ:キリストの物語)にも、そのことについては書かれていないようだ。

こんな小さなソルトディッシュから、いろいろなことが見えてくる。 そこがアンティークの面白さなのかもしれない。


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Posted by pippo at 14:42│Comments(0)アンティークシルバー
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